社会保険労務士試験【国民年金法】<令和5年第6問>

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国民年金法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

国民年金法 令和5年第6問 A

震災、風水害、火災その他これに類する災害により、自己又は所得税法に規定する同一生計配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき、被害金額(保険金、損害賠償金等により補充された金額を除く。)が、その価格のおおむね2分の1以上である損害を受けた者(以下「被災者」という。)がある場合は、その損害を受けた月から翌年の9月までの20歳前傷病による障害基礎年金については、その損害を受けた年の前年又は前々年における当該被災者の所得を理由とする支給の停止は行わない。

解答の根拠

法第36条の4第1項

根拠条文を確認します。

第三十六条の四 震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する同一生計配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき被害金額(保険金、損害賠償金等により補充された金額を除く。)がその価格のおおむね二分の一以上である損害を受けた者(以下「被災者」という。)がある場合においては、その損害を受けた月から翌年の九月までの第三十条の四の規定による障害基礎年金については、その損害を受けた年の前年又は前々年における当該被災者の所得を理由とする前条の規定による支給の停止は、行わない。

国民年金法

本肢は、「障害基礎年金の支給停止」に関する問題です。

本肢は、上記根拠条文のとおりです。

震災等で自身の家財等の2分の1以上の損害を受けた者については、所得による支給停止は行わない、とされています。

本肢は○です。

国民年金法 令和5年第6問 B

未支給の年金の支給の請求は、老齢基礎年金の受給権者が同時に老齢厚生年金の受給権を有していた場合であって、未支給の年金の支給の請求を行う者が当該受給権者の死亡について厚生年金保険法第37条第1項の請求を行うことができる者であるときは、当該請求に併せて行わなければならない。

解答の根拠

則第25条第3項

根拠条文を確認します。

(未支給年金の請求)
第二十五条
3 第一項の請求は、老齢基礎年金の受給権者が同時に老齢厚生年金の受給権を有していた場合であつて同項の請求を行う者が当該受給権者の死亡について厚生年金保険法第三十七条第一項の請求を行うことができる者であるときは、当該請求に併せて行わなければならない。この場合において、第一項の請求書に記載することとされた事項及び前項の規定により第一項の請求書に添えなければならないこととされた書類のうち厚生年金保険法施行規則第四十二条第一項の請求書に記載し、又は添えたものについては、前二項の規定にかかわらず、第一項の請求書に記載し、又は添えることを要しないものとする。

国民年金法施行規則

本肢は、「未支給年金の請求」に関する問題です。

本肢は、上記根拠条文のとおりです。

国民年金法・厚生年金保険法それぞれにおける未支給年金の支給請求については、同時に行わなければならないとされています。

本肢は○です。

国民年金法 令和5年第6問 C

老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給権を有する者であって支給繰下げの申出をすることができるものが、老齢基礎年金の支給繰下げの申出を行う場合、老齢厚生年金の支給繰下げの申出と同時に行わなければならない。

解答の根拠

法第28条

根拠条文を確認します。

(支給の繰下げ)
第二十八条 老齢基礎年金の受給権を有する者であつて六十六歳に達する前に当該老齢基礎年金を請求していなかつたものは、厚生労働大臣に当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる。ただし、その者が六十五歳に達したときに、他の年金たる給付(他の年金給付(付加年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金たる保険給付(老齢を支給事由とするものを除く。)をいう。以下この条において同じ。)の受給権者であつたとき、又は六十五歳に達した日から六十六歳に達した日までの間において他の年金たる給付の受給権者となつたときは、この限りでない。

国民年金法

本肢は、「支給の繰下げ」に関する問題です。

老齢基礎年金と老齢厚生年金の支給の繰上げ・繰下げの関係をおさえておきましょう。
・支給の繰上げ…老基・老厚同時に行わなければならない
・支給の繰下げ…老基・老厚同時に行わなくてもよい

本肢は×となり、本問の正解となります。

国民年金法 令和5年第6問 D

第三者の行為による事故の被害者が受給することとなる障害基礎年金、第三者の行為による事故の被害者の遺族が受給することとなる遺族基礎年金及び寡婦年金は、損害賠償額との調整の対象となるが、死亡一時金については、保険料の掛け捨て防止の考え方に立った給付であり、その給付額にも鑑み、損害賠償を受けた場合であっても、損害賠償額との調整は行わない。

解答の根拠

厚生年金保険法及び国民年金法に基づく給付と損害賠償額との調整の取扱いについて(平成27年9月30日年管管発0930第6号)

根拠条文を確認します。

3 損害賠償額との調整の対象となる給付
第三者行為事故の被害者が受給することとなる障害厚生年金、障害基礎年金及び障害手当金並びに第三者行為事故の被害者の遺族が受給することとなる遺族厚生年金、遺族基礎年金及び寡婦年金が損害賠償額との調整の対象となること。なお、死亡一時金については、保険料の掛け捨て防止の考え方に立った給付であり、その給付額にも鑑み、損害賠償を受けた場合であっても、損害賠償額との調整は行わないこととする。

厚生年金保険法及び国民年金法に基づく給付と損害賠償額との調整の取扱いについて(平成27年9月30日年管管発0930第6号)

本肢は、「損害賠償額との調整の対象となる給付」に関する問題です。

第三者事故による損害賠償との調整についておさえておきましょう。

・原則…調整する
・例外…死亡一時金は調整しない(掛け捨て防止の観点・給付額も少額)

本肢は○です。

国民年金法 令和5年第6問 E

遺族基礎年金の受給権を有する配偶者と子のうち、すべての子が直系血族又は直系姻族の養子となった場合、配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は消滅するが、子の有する遺族基礎年金の受給権は消滅しない。

解答の根拠

法第40条第1項・第2項

根拠条文を確認します。

(失権)
第四十条 遺族基礎年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
一 死亡したとき。
二 婚姻をしたとき。
三 養子となつたとき(直系血族又は直系姻族の養子となつたときを除く。)。
2 配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は、前項の規定によつて消滅するほか、第三十九条第一項に規定する子が一人であるときはその子が、同項に規定する子が二人以上であるときは同時に又は時を異にしてその全ての子が、同条第三項各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。

国民年金法

本肢は「失権」に関する問題です。

まず、配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は、子のすべてが、配偶者以外の者の養子となったときは消滅しますので、問題文の内容は正しいです。

一方、子の有する遺族基礎年金の受給権は、養子となったときは消滅するが、直系血族又は直系姻族の養子となったときは、上記根拠条文のとおり「除く」とされていますので消滅しません。

本肢は○です。

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