社会保険労務士試験【厚生年金保険法】<令和4年第2問>

スポンサーリンク

適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者(以下本問において「当該被保険者」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

厚生年金保険法 令和4年第2問 A

当該被保険者を使用する適用事業所の事業主が、当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をしたときを除き、当該被保険者は保険料の全額を負担するが、保険料の納付義務は当該被保険者が保険料の全額を負担する場合であっても事業主が負う。

解答の根拠

法附則第4条の3第7項

根拠条文を確認します。

(高齢任意加入被保険者)
第四条の三
 第一項の規定による被保険者は、第八十二条第一項及び第二項の規定にかかわらず、保険料の全額を負担し、自己の負担する保険料を納付する義務を負うものとし、その者については、第八十四条の規定は、適用しない。ただし、その者の事業主が、当該保険料の半額を負担し、かつ、その被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をしたときは、この限りでない。

厚生年金保険法附則

本肢は、「高齢任意加入被保険者の保険料負担」に関する問題です。

高齢任意加入被保険者の保険料負担・納付義務は、以下のようにまとめることができます。
・原則…被保険者本人が全額自己負担・自己で納付
・例外…事業主が同意すれば、事業主と被保険者で折半・事業主が納付

したがって、上記例外にあるとおり、事業主が半額負担に同意した場合は、事業主が納付することになります。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和4年第2問 B

当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をした適用事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を得て、将来に向かって当該同意を撤回することができる。

解答の根拠

法附則第4条の3第8項

根拠条文を確認します。

(高齢任意加入被保険者)
第四条の三
 事業主は、第一項の規定による被保険者の同意を得て、将来に向かつて前項ただし書に規定する同意を撤回することができる。

厚生年金保険法附則

本肢は、「高齢任意加入被保険者の保険料負担」に関する問題です。

肢Aで確認した、
・例外…事業主が同意すれば、事業主と被保険者で折半・事業主が納付
ですが、「厚生労働大臣の認可」ではなく「被保険者の同意を得て」同意を撤回することができます。

一度同意をしたら、ずっとその状態が続き変更できない…となってしまうと、事業主も気軽に同意をすることができませんからね。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和4年第2問 C

当該被保険者が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、厚生労働大臣が指定した期限までにその保険料を納付しないときは、厚生年金保険法第83条第1項に規定する当該保険料の納期限の属する月の末日に、その被保険者の資格を喪失する。なお、当該被保険者の事業主は、保険料の半額を負担し、かつ、当該被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことについて同意していないものとする。

解答の根拠

法附則第4条の3第6項

根拠条文を確認します。

 第一項の規定による被保険者は、保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、第八十六条第一項の規定による指定の期限までに、その保険料を納付しないとき(次項ただし書に規定する事業主の同意があるときを除く。)は、前項の規定にかかわらず、第八十三条第一項に規定する当該保険料の納期限の属する月の前月の末日に、被保険者の資格を喪失する。

厚生年金保険法附則

本肢は、「高齢任意加入被保険者の資格」に関する問題です。

高齢任意加入被保険者が、初回を除き保険料をの納付を滞納⇒督促状にも応じない状態となった場合には、問題文にある「納期限の属する月の末日」ではなく「納期限の属する月の前月の末日」に資格を喪失することになります。

ちなみに、肢A・Bにあった例外…「事業主の同意を得ている」ケースについては、納付義務が事業主にり、事業主が納付を行わなかったことで被保険者資格を喪失するのはかわいそう…ということで除外されていることに注意してください。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和4年第2問 D

当該被保険者の被保険者資格の取得は、厚生労働大臣の確認によってその効力を生ずる。

解答の根拠

法第18条第1項 / 令第6条第1項

根拠条文を確認します。

(資格の得喪の確認)
第十八条 被保険者の資格の取得及び喪失は、厚生労働大臣の確認によつて、その効力を生ずる。ただし、第十条第一項の規定による被保険者の資格の取得及び第十四条第三号に該当したことによる被保険者の資格の喪失は、この限りでない。

厚生年金保険法

第六条 法附則第四条の三第一項の規定による被保険者の資格の取得及び喪失については、法第十八条第一項の規定による機構の確認は要しないものとする。ただし、法第十四条第二号又は第四号に該当することにより被保険者の資格を喪失する場合は、この限りでない。

厚生年金保険法施行令

本肢は、「高齢任意加入被保険者の資格」に関する問題です。

上記根拠条文「法第18条」にあるとおり、被保険者の資格の取得及び喪失は、厚生労働大臣の確認によつて、その効力を生ずるとされています。

しかし、その例外規定として上記根拠条文「令第6条」があり、本規定には「法附則第四条の三第一項の規定による被保険者の資格の取得及び喪失については、法第十八条第一項の規定による機構の確認は要しないものとする。とされています。

法附則第4条の3というのは、今までの肢A~Cにあるとおり「高齢任意加入被保険者」に関する条文になりますので、「適用事業所に使用される高齢任意加入被保険者の資格の取得については確認不要」ということを表現しているわけですね。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和4年第2問 E

当該被保険者が、実施機関に対して当該被保険者資格の喪失の申出をしたときは、当該申出が受理された日の翌日(当該申出が受理された日に更に被保険者の資格を取得したときは、その日)に被保険者の資格を喪失する。

解答の根拠

法附則第4条の3第5項3号

根拠条文を確認します。

(高齢任意加入被保険者)
第四条の三
 第一項の規定による被保険者は、第十四条第一号、第二号若しくは第四号又は次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日(その事実があつた日に更に被保険者の資格を取得したときは、その日)に、被保険者の資格を喪失する。
 第八条第一項の認可があつたとき。
 第一項に規定する政令で定める給付の受給権を取得したとき。
 前項の申出が受理されたとき。

厚生年金保険法附則

本肢は「高齢任意加入被保険者の資格」に関する問題です。

高齢任意加入被保険者が、被保険者資格の喪失の申し出をしたときは、いつの時点で喪失するのでしょうか。

この点について、上記根拠条文では「申出が受理された日の翌日(当該申出が受理された日に更に被保険者の資格を取得したときは、その日)に被保険者の資格を喪失する」とされています。

「申出があった日に喪失する」となると、朝に申出した人はその日のほとんどが無資格になるが、夕方に申出した人はその日のほとんどが有資格だった…と変なことになってしまいますので、申出の時間に関係なくするために、翌日に喪失…とそろえているわけですね。

本肢は○となり、本問の正解となります。

タイトルとURLをコピーしました