厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
厚生年金保険法 令和7年第1問 A
年金の支給は、年金を支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、権利が消滅した月で終わる。
法第36条第1項
根拠条文を確認します。
(年金の支給期間及び支払期月)
第三十六条 年金の支給は、年金を支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、権利が消滅した月で終るものとする。厚生年金保険法
本肢は「年金の支給期間及び支払期月」に関する問題です。
本肢は、根拠条文のとおりになります。
年金の支給
・開始…年金を支給すべき事由が生じた月の翌月
・終了…権利が消滅した月
本肢は○です。
厚生年金保険法 令和7年第1問 B
適用事業所である甲に使用されていた被保険者乙は、令和4年4月1日に甲に使用されなくなったが、同日、別の適用事業所である丙に使用されるに至り、被保険者資格の得喪が生じた。この場合、乙の甲での被保険者資格は令和4年4月1日に喪失し、乙は同日に丙での被保険者資格を取得する。
法第13条第1項 / 法第14条
根拠条文を確認します。
(資格取得の時期)
第十三条 第九条の規定による被保険者は、適用事業所に使用されるに至つた日若しくはその使用される事業所が適用事業所となつた日又は前条の規定に該当しなくなつた日に、被保険者の資格を取得する。(資格喪失の時期)
第十四条 第九条又は第十条第一項の規定による被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日(その事実があつた日に更に前条に該当するに至つたとき、又は第五号に該当するに至つたときは、その日)に、被保険者の資格を喪失する。
一 死亡したとき。
二 その事業所又は船舶に使用されなくなつたとき。
三 第八条第一項又は第十一条の認可があつたとき。
四 第十二条の規定に該当するに至つたとき。
五 七十歳に達したとき。厚生年金保険法
本肢は「資格取得の時期」に関する問題です。
問題文のケースのように、資格喪失の事実があった日に更に適用事業所に使用されるに至ったときは、その日に、被保険者の資格を喪失することとなります。
本肢は○です。
厚生年金保険法 令和7年第1問 C
厚生労働大臣は、被保険者の資格に関する決定に関し、必要があると認めるときは、適用事業所の事業主又は被保険者に対して、文書その他の物件を提出すべきことを命じることができる。
法第100条第1項
根拠条文を確認します。
(立入検査等)
第百条 厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関する決定に関し、必要があると認めるときは、適用事業所若しくは適用事業所であると認められる事業所の事業主又は第十条第二項の同意をした事業主(第四項、第百二条第二項及び第百三条において「適用事業所等の事業主」という。)に対して、文書その他の物件を提出すべきことを命じ、又は当該職員をして事業所に立ち入つて関係者に質問し、若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。厚生年金保険法
本肢は「立入検査」に関する問題です。
上記根拠条文のとおり、立入検査の相手方は「事業主」であり「被保険者」は含まれません。
本肢は×となり、本問の正解となります。
厚生年金保険法 令和7年第1問 D
老齢厚生年金の受給権者が、その受給権を取得した当時、加給年金額の加算の対象となる配偶者及び1人の子がいたが、受給権を取得した2年後に第2子が誕生した。この場合、当該第2子(受給権者によって生計を維持しているものとする。)については加給年金額の加算の対象とはならない。
法第44条第1項
根拠条文を確認します。
(加給年金額)
第四十四条 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十未満であつたときは、第四十三条第二項又は第三項の規定により当該月数が二百四十以上となるに至つた当時。第三項において同じ。)その者によつて生計を維持していたその者の六十五歳未満の配偶者又は子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子及び二十歳未満で第四十七条第二項に規定する障害等級(以下この条において単に「障害等級」という。)の一級若しくは二級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、第四十三条の規定にかかわらず、同条に定める額に加給年金額を加算した額とする。ただし、国民年金法第三十三条の二第一項の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する。厚生年金保険法
本肢は「加給年金額」に関する問題です。
●加給年金の要件
老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)の受給権者が、その権利を取得した当時、その者によって生計を維持していたその者の65歳未満の配偶者又は所定の子があるとき
問題文のケースは、受給権を取得した後に第2子が誕生しておりますので、加給年金額の対象外となります。
本肢は○です。
厚生年金保険法 令和7年第1問 E
障害等級2級に該当する障害厚生年金の受給権者が、更に障害厚生年金の受給権を取得した。この場合、新たに取得した障害厚生年金が厚生年金保険法第54条第1項(障害補償による支給停止)の規定によりその支給を停止すべきものであるときは、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害厚生年金が支給される。
法第49条第2項
根拠条文を確認します。
第四十九条
2 障害厚生年金の受給権者が更に障害厚生年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害厚生年金が第五十四条第一項の規定によりその支給を停止すべきものであるときは、前条第二項の規定にかかわらず、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害厚生年金を支給する。厚生年金保険法
本肢は「併給調整」に関する問題です。
問題文のケースはのように、障害厚生年金の受給権者が更に障害厚生年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害厚生年金が、障害厚生年金が第五十四条第一項の規定によりその支給を停止すべきものであるときは、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害厚生年金を支給することとなります。
本肢は○です。


