社会保険労務士試験【雇用保険法/徴収法】<令和3年第5問>

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短期雇用特例被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

雇用保険法/徴収法 令和3年第5問 A

特例一時金の支給を受けようとする特例受給資格者は、離職の日の翌日から起算して6か月を経過する日までに、公共職業安定所に出頭し、求職の申込みをした上、失業の認定を受けなければならない。

解答の根拠

法40条3項

本問は、「特例一時金を受給するための要件」が問われています。

根拠条文を確認します。

(特例一時金)
第四十条
 特例一時金の支給を受けようとする特例受給資格者は、離職の日の翌日から起算して六箇月を経過する日までに、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所に出頭し、求職の申込みをした上、失業していることについての認定を受けなければならない。

雇用保険法

上記から、以下のように整理できます。

●特例一時金(基本手当を受けられない短期雇用特例被保険者を保護する制度)の受給要件
・離職日の翌日から6か月経過日までに
・求職の申込みをし
・失業認定を受ける

本肢は○です。

雇用保険法/徴収法 令和3年第5問 B

特例一時金の支給を受けることができる期限内において、短期雇用特例被保険者が疾病又は負傷により職業に就くことができない期間がある場合には、当該特例一時金の支給を受けることができる特例受給資格に係る離職の日の翌日から起算して3か月を上限として受給期限が延長される。

解答の根拠

行政手引55151

根拠となる行政手引を確認します。

55151(1)概要
イ 特例一時金の支給を受けることができる期限(受給期限)は、当該特例受給資格に係る離職の日(法第39条第1項の規定により特例受給資格を取得することとなる離職の日をいう。以下同じ。)の翌日から起算して6か月を経過する日である(法第40条第3項)
当該6か月間に疾病又は負傷等により職業に就くことができない期間があっても受給期限の延長は認められない。

雇用保険に関する業務取扱要領

上記のように、特例一時金の受給期限の中に、疾病又は負傷等により働けない期間があったとしても、それを理由に受給期限の延長はされない、とされています。

少し冷たい気もしなくもないですが、特例一時金はあくまでも「特例」…つまり「基本手当を受けられない短期雇用特例被保険者を保護する制度」のため、なんでもかんでも手厚いルールとはしない…という考えが見え隠れしますね。

本肢は×となり、本問の正解となります。

雇用保険法/徴収法 令和3年第5問 C

特例一時金は、特例受給資格者が当該特例一時金に係る離職後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日以後において、失業している日(疾病又は負傷のため職業に就くことができない日を含む。)が通算して7日に満たない間は、支給しない。

解答の根拠

法40条4項 / 行政手引55601

行政手引を確認します。

55601→51101(1)待期の意義を準用
基本手当は、受給資格者が当該受給資格に係る離職後最初に安定所に求職の申込みをした日以後において、失業している日(疾病又は負傷のため職業に就くことができない日を含む)が通算して7日に満たない間は支給されない(法第21条)。これを待期という。

雇用保険に関する業務取扱要領

通常の基本手当を受給するためには、いわゆる「待期期間」を経なければなりませんが、特例一時金についてもそのルールが準用されています。

ちなみに、待期期間以外にも準用されているルールがあり、以下の条文に規定されていますので、念のため確認しておきましょう。

(特例一時金)
第四十条
 第二十一条、第三十一条第一項、第三十二条、第三十三条第一項及び第二項並びに第三十四条第一項から第三項までの規定は、特例一時金について準用する。

雇用保険に関する業務取扱要領

挙げられている条文を整理します。

●特例一時金にも準用される基本手当のルール
・第21条 → 待期
・第31条第1項 → 未支給の基本手当の請求手続
・第32条 → 公共職業安定所(長)の指示に従わない給付制限
・第33条第1~2項 → 自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇/自己都合退職の給付制限
・第34条第1~3項 → 不正受給による給付制限

ぜひおさえておきましょう!

本肢は○です。

雇用保険法/徴収法 令和3年第5問 D

短期雇用特例被保険者が、同一暦月においてA事業所において賃金支払の基礎となった日数が11日以上で離職し、直ちにB事業所に就職して、B事業所においてもその月に賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある場合、被保険者期間は1か月として計算される。

解答の根拠

行政手引55104

行政手引を確認します。

55104(4)同一歴月において2以上の事業所にそれぞれ賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある場合、又は、通算して11日以上ある場合の被保険者期間
被保険者期間は、歴月をとって計算するものであるから、同一歴月においてAの事業所において賃金支払の基礎となった日数が11日以上で離職し、直ちにB事業所に就職して、その月に賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある場合でも、被保険者期間2か月として計算するのではなく、その日数はその歴月において計算されるのであり、したがって、被保険者期間を1か月として計算する。

雇用保険に関する業務取扱要領

賃金支払の基礎となった日数が、同月内で11日×2セットとなることが、例えば退職時期が月の真ん中くらいだとあり得ます。

その場合、2セットあるのだから2か月分としてカウントしてよ…というのは、気持ちはわかります。

しかし、そのように処理してしまうと、1年のうちに13か月ある…なんていうおかしなことになってしまいますよね。

ということで、冷静に考えると当たり前のことなのですが、上記のような場合でも1か月としてしかみません、という結論になります。

本肢は○となります。

雇用保険法/徴収法 令和3年第5問 E

特例受給資格者が、当該特例受給資格に基づく特例一時金の支給を受ける前に公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等(その期間が40日以上2年以内のものに限る。)を受ける場合には、当該公共職業訓練等を受け終わる日までの間に限り求職者給付が支給される。

解答の根拠

法41条1項

根拠条文を確認します。

(公共職業訓練等を受ける場合)
第四十一条 特例受給資格者が、当該特例受給資格に基づく特例一時金の支給を受ける前に公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等(その期間が政令で定める期間に達しないものを除く。)を受ける場合には、第十条第三項及び前三条の規定にかかわらず、特例一時金を支給しないものとし、その者を第十五条第一項に規定する受給資格者とみなして、当該公共職業訓練等を受け終わる日までの間に限り、第二節(第三十三条第一項ただし書の規定を除く。)に定めるところにより、求職者給付を支給する。

雇用保険法

本肢は条文の通りとなります。

なお、上記第41条の「(その期間が政令で定める期間に達しないものを除く。)」とあるのは、具体的には、「40日以上2年以内」とされています。

本肢は○となります。

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