社会保険労務士試験【労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識】<令和4年第4問>

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労働関係法規に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 令和4年第4問 A

一の地域において従業する同種の労働者の大部分が一の労働協約の適用を受けるに至ったときは、当該労働協約の当事者の双方又は一方の申立てに基づき、労働委員会の決議により、都道府県労働局長又は都道府県知事は、当該地域において従業する他の同種の労働者及びその使用者も当該労働協約の適用を受けるべきことの決定をしなければならない。

解答の根拠

労働組合法第18条第1項

根拠条文を確認します。

(地域的の一般的拘束力)
第十八条 一の地域において従業する同種の労働者の大部分が一の労働協約の適用を受けるに至つたときは、当該労働協約の当事者の双方又は一方の申立てに基づき、労働委員会の決議により、厚生労働大臣又は都道府県知事は、当該地域において従業する他の同種の労働者及びその使用者も当該労働協約(第二項の規定により修正があつたものを含む。)の適用を受けるべきことの決定をすることができる。

労働組合法

本肢は、「労働組合法」に関する問題です。

正直、この肢だけで正誤を判断するのは厳しいな…と感じました。

・「都道府県労働局長」→「厚生労働大臣」
・「決定をしなければならない」→「決定をすることができる」

受験生の中でも、メイン科目でない法律の条文の細かいところまでおさえている方はそんなにいないと思います。

なので、残りの肢B~Eを正しいと判断し、消去法で肢Aが誤り…と回答すると良いと思います。

本肢は×となり、本問の正解となります。

労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 令和4年第4問 B

事業主は、職場において行われるその雇用する労働者に対する育児休業、介護休業その他の子の養育又は家族の介護に関する厚生労働省令で定める制度又は措置の利用に関する言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

解答の根拠

育児介護休業法第25条第1項

根拠条文を確認します。

(職場における育児休業等に関する言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置等)
第二十五条 事業主は、職場において行われるその雇用する労働者に対する育児休業、介護休業その他の子の養育又は家族の介護に関する厚生労働省令で定める制度又は措置の利用に関する言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

育児介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)

本肢は、「育児介護休業法」に関する問題です。

こちらは条文そのままの出題ですね。

もちろん、当該条文の存在を知らなかったとしても、「職場で、労働者から就業環境が害されている(いわゆるハラスメントを受けている)という相談があったら、事業主がいろいろ措置を講じて対処するのは当然でしょう」と考えるのは、そんなに難しくないと思います。

「The常識力」で解けますね!

本肢は○です。

労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 令和4年第4問 C

積極的差別是正措置として、障害者でない者と比較して障害者を有利に取り扱うことは、障害者であることを理由とする差別に該当せず、障害者の雇用の促進等に関する法律に違反しない。

解答の根拠

障害者差別禁止指針(平成27年厚生労働省告示116号)第3ー14

根拠となる指針を確認します。

第3 差別の禁止
14 法違反とならない場合
1から13までに関し、次に掲げる措置を講ずることは、障害者であることを理由とする差別に該当しない。
積極的差別是正措置として、障害者でない者と比較して障害者を有利に取り扱うこと

障害者差別禁止指針(平成27年厚生労働省告示116号)

本肢は、「障害者差別禁止指針」に関する問題です。

これは少し迷った方もいるかもしれません。

というのも、労基法第4条「女性であることを理由とした差別的取扱」は、不利に扱うことはもちろんのこと、有利に扱うこともNG…というのを勉強したと思います。

ですが、上記指針にあるとおり、障害者の方の場合は「有利に扱うのはOK」となります

ぜひ違いをおさえておきましょう。

本肢は○です。

労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 令和4年第4問 D

労働者派遣事業の許可を受けた者(派遣元事業主)は、その雇用する派遣労働者が段階的かつ体系的に派遣就業に必要な技能及び知識を習得することができるように教育訓練を実施しなければならず、また、その雇用する派遣労働者の求めに応じ、当該派遣労働者の職業生活の設計に関し、相談の機会の確保その他の援助を行わなければならない。

解答の根拠

労働者派遣法第30条の2第1・2項

根拠条文を確認します。

(段階的かつ体系的な教育訓練等)
第三十条の二 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者が段階的かつ体系的に派遣就業に必要な技能及び知識を習得することができるように教育訓練を実施しなければならない。この場合において、当該派遣労働者が無期雇用派遣労働者(期間を定めないで雇用される派遣労働者をいう。以下同じ。)であるときは、当該無期雇用派遣労働者がその職業生活の全期間を通じてその有する能力を有効に発揮できるように配慮しなければならない。
 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の求めに応じ、当該派遣労働者の職業生活の設計に関し、相談の機会の確保その他の援助を行わなければならない。

労働者派遣法(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)

本肢は、「労働者派遣法」に関する問題です。

本肢も条文そのままの出題です。

一般常識で出題される、労働関連諸法令は、本肢のように条文そのままが出題されることが多いので、お時間あれば条文を一読するだけでも効果があると思います。

もしそれが難しかったとしても、
・派遣労働者に対して教育訓練を実施する
・派遣労働者の職業生活に関して相談・援助をする
のは派遣元事業主として当然やらないといけないでしょう…
と考えることができればよいですね。

本肢は○です。

労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 令和4年第4問 E

賞与であって、会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給するものについて、通常の労働者と同一の貢献である短時間・有期雇用労働者には、貢献に応じた部分につき、通常の労働者と同一の賞与を支給しなければならず、貢献に一定の相違がある場合においては、その相違に応じた賞与を支給しなければならない。

解答の根拠

短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針

根拠条文を確認します。

第3 短時間・有期雇用労働者
2 賞与

賞与であって、会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給するものについて、通常の労働者と同一の貢献である短時間・有期雇用労働者には、貢献に応じた部分につき、通常の労働者と同一の賞与を支給しなければならない。また、貢献に一定の相違がある場合においては、その相違に応じた賞与を支給しなければならない

短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針

本肢は「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針」に関する問題です。

いわゆる同一労働同一賃金がテーマの問題です。

上記にある通り、
・同一の貢献には同一の賞与を支払わなければならない
・違いがあれば違いに応じた賞与を支払わなければならない

となります。

関係ありませんが、昔の某カメラのCMで「美しい人はより美しく、そうでない方はそれなりに」というセリフがありましたが、そんなことを思い出しました…。

本肢は○です。

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