毎年4月に、当年度の社会保険労務士試験の受験案内が発表されます。
4月ということは、試験まで約5か月となりますので、受験案内が発表され受験申し込みを済ませると、いよいよ本番と気が引き締まる思いをしたことを思い出します。
今回の記事では、本試験に向けて勉強により一層取り組んでいくことは当たり前として、勉強以外の準備の部分でしておいた方が良いことをまとめました。
一応、社会保険労務士試験向けに書きましたが、内容によってはその他の資格試験にも応用が利く内容となっておりますので、少しでもご参考になれば幸いです。
改めて試験本番までの学習スケジュールを立てる
社会保険労務士試験は年1回の試験開催ということもあり、また、学習する範囲も非常に多岐にわたることから、長期的なスケジュールを立てて計画的に学習をされている方が多いと思います。
ここで、この4月、試験要綱が発表されたタイミングで、今一度学習スケジュールを見直してみることをオススメします。
順調に学習計画を消化している方もいれば、思うように計画が進んでいない人もいるでしょう。
4月と言うのは、自分を取り巻く環境も大きく変わる可能性があるタイミングですので、異動があったり、子どもが小学校・中学校に通うようになり生活リズムに変化があることも。
本試験まで5か月という、長くもないけど短くもないこのタイミングで、自分の学習計画の進捗度合いや、学習環境の変化を踏まえて、改めて無理のない学習計画を立て直してみてはいかがでしょう。
試験本番前日~当日に余計なことに頭を使わないために
試験中のタイムスケジュール…例えば、どの科目から解くか、どの科目にどれだけ時間を使うか、どのタイミングでトイレに行くか…などのリズム・計画を立てている方が多いと思います。
しかし、それと同じくらい大切なのは、前日から試験当日の試験終了までのリズム・計画を考えておくことです。
以下、ポイントを記載しますので、ぜひご自身の計画を立ててみて下さい。
【試験前日】
・前日は何をどのように勉強しますか?
→学習内容を決めておきましょう。
間違えた問題の見直し?(1日で終わる分量か?)
ファイナルペーパー(※)の暗記?
テキストをさらりと通読?
模擬試験の見直し?
あらかじめ決めておけば、迷う時間をカットできます。
・前日は1日フリーにできますか?
→仕事がある方は、できればお休みにできると良いですね。
あらかじめ職場(上司)に宣言して、協力を得るのも良いと思います。
・前日は何時まで勉強しますか?
・前日の夕食は何を食べますか?
→ガッツリ重たいものを食べてしまうと、翌日調子が悪くなることもあります
・前日は何時に寝ますか?
【試験当日】
・当日は何時に起きますか?
・当日の朝は何を食べますか?
→何も食べないと、脳に糖分が回らず、ボケーっとしてしまうかもしれません。
・当日の服は何を着ていきますか?
→ジョブズではありませんが、服を選ぶ時間がもったいないです。
→試験会場はクーラーがききすぎていることもあるので、調節用の防寒着系はマストです。
・当日は何時に家(または宿泊施設など)を出発しますか?
・当日は試験会場までどのようなルートで行きますか?
→こういう日に限って、遅延や運行中止などのトラブルがあるかもしれません。
第2・第3案のルートも考えておくといざというときに慌てずに済みます
・試験会場最寄り駅に到着後に何をしますか?
→早めに到着して、会場近くのカフェやファミレスなどで勉強しようと考えている方!同じこと考えている人はたくさんいます!満席で入れないこともありますので、対策を考えておきましょう。
→かと言って、ギリギリまで家で勉強して…というのも交通遅延が怖いです。
・試験会場には何時に着きますか?
→午前の選択式試験の着席時間は10:00です。
→また、試験会場の「開場時間」は9:00とされており、これより早くは会場に入れませんのでご注意下さい。
・試験会場付近で配布されるパンフレットは取りますか?取りませんか?
→試験会場付近では、各種予備校のスタッフが「予想問題」を掲載したパンフレットを配布しています。全部受け取ると結構な量ですので、受け取らないようにするのもOK。ただ、それらの予想問題は各種予備校が「当たったらバズるぞ!」と心血注いで予想している良問とも言えますので、余裕があればもらって確認するのもOKです。
ちなみに私は確認していました。
・お昼休憩に何を食べますか?
→お昼ご飯は、食べないのはNGと思います(体質によるので自身の体と相談して…)
→かと言ってガッツリ食べるのも眠くなってしまいます。
→また、朝に会場近くのコンビニで買おうと思っているそこのあなた!あなたと同じこと考えている人はたくさんいますので、買いに行くと行列ができていたり、お目当ての品が売り切れていたりすることがあります。おすすめは、自宅近くのコンビニで調達することです。
・お昼休憩に何をしますか?
→2大NG行動
①午前の選択式試験の答え合わせ→そこで自身の出来・不出来がわかっても、午後の試験には1ミリも役に立たない
②SNSを見る…余裕だった、難しかった、いろいろな意見が飛び交いますが、これも確認したところで午後の試験には1ミリも役に立たない
上記のことを事前に考えて準備をしておけば、試験前日~当日に勉強以外のことに頭を使うことを最小限にすることができます。
また、上記のポイントで計画した試験前日~当日の自分の行動パターンを一度リハーサルできるとさらに良いです。
つまり、予備校で模擬試験を当日と同じスケジュールで開催していることがありますが、これを利用し模擬試験日を試験本番日と仮定して、上記の試験前日~当日のリハーサルをしてみると、いろいろと不具合に気づけ、本番までに修正ができます。
※ちなみに、「ファイナルペーパー」については、こちらの記事をご参照ください。
持ち物は余裕をもって、かつ、こだわって準備する
受験に必要な持ち物は、前もって準備することはもちろんですが、「こだわって」準備すると、のちのち大きな差につながる可能性があります。
いくつかポイントを示します。
筆記用具
受験案内(令和5年)には、筆記用具に関して以下の記載があります。
HBの鉛筆、HBのシャープペンシル、プラスチック消しゴムのみ認められます。蛍光ペン、色鉛筆、定規、鉛筆削り等の使用はできません。
まず、マークシートを塗りつぶすメインの筆記用具を、鉛筆にするかシャーペンにするか、という選択があります。
よく「マークシートを塗りつぶししやすいのは鉛筆だ!」と豪語する人もいますが、やはりシャーペンの方が慣れている・安心、と言う方が多いと思います。
今は筆記用具も進化していて、「マークシートを塗りつぶししやすいシャーペン」というのが販売されています。
試験全体で100個以上マークシートを塗りつぶすので、ぜひ筆記用具は吟味していただいて、
・塗りやすい(一度に塗れる面積が広い=芯が太い)
・持ちやすい(※)
・消しやすい(上記の商品であれば消しゴムがセットされています。軽い力で消す力が強いものを選びましょう)
の3つのポイントにこだわって、お気に入りの筆記用具をご準備ください。
※長時間ペンを使っても疲れないアタッチメントも活用しましょう。
そして、模擬試験などで実際に使って、慣れておきましょう。
腕時計
受験案内(令和5年)には、腕時計に関して以下の記載があります。
原則として試験室に時計はありません。ある場合でも正確な時刻とは限りませんので通信・計算機能がなく、音を発しないものを持参してください。置時計は使用できません。
当たり前ですが、スマートウォッチはNGです。
そして、「音を発しないもの」となると、デジタル時計よりはアナログ時計の方がオススメです。
アナログ時計をオススメする理由は2つあります。
①デジタル時計もしっかりと設定すれば音が出なくなるが、(私のような心配性の人は特に)本当に音が出ない設定となっているか/設定のし忘れはないか、試験中にふと不安になる…ということがアナログ時計では絶対にない
②パッと見たときの、時間の感覚がわかる。文字盤で時刻を確認すると、何分経過した/あと何分というのが感覚的につかめる(私だけでしたら申し訳ございません)
ということで、「では、スマートウオッチとデジタル時計しかもっていないから、アナログ時計を買うか…」と、安物を買ってしまうと、すぐに時刻がずれたりと思わぬ落とし穴があります(ましてや百均などで売っているものは…)
ここは、人生に一本くらいまともなアナログの腕時計があっても良いではないか、と少し投資してみてはいかがでしょうか。
一番重要!!体調管理
コロナが蔓延する前は、試験会場で体温測定をするようなことはありませんでしたので、(あまり良くないですが)若干熱があったとしても、自分が気合で乗り切れば…とすることができました。
しかし、受験案内にあるとおり、試験会場への入場時に検温が実施されます。
もしこの検温時に、37.5°以上の熱があると判断されてしまうと、残念ながら試験は受けられないようです。
また、熱がなかったとしても、咳を繰り返すなど体調不良の症状がみられる場合も、受験をお断りすることがあると、受験案内に記載があります。
私は良く、風邪自体が治っても、その後長期間咳だけが残るときが多いです。
身体は元気なのに、ただ空咳が止まらないだけで試験を受けられない…これほど悔しいことはありません。
ということで、これからの5か月間は、いつもにも増して体調管理に留意してください。
基本的な事ですが…
・うがい
・手洗い
・エアコンで身体を冷やしすぎない
・食事をしっかりとる
・睡眠をしっかりとる
・体調不良の場合は、そのまま放置せずすぐに病院で診察を受ける
など、徹底しましょう。