社会保険労務士試験【厚生年金保険法】<令和7年第問>

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厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

厚生年金保険法 令和7年第問 A

65歳未満で特別支給の老齢厚生年金の受給権を有する者が、厚生年金保険の被保険者である月に高年齢雇用継続給付を受給できるときは、在職による年金の支給停止に加えて、年金の一部が支給停止される。これにより支給停止される年金額は、高年齢雇用継続給付の支給率の変更にあわせて、令和7年度より、最大で標準報酬月額の6%となった。

解答の根拠

法附則第11条の6第1項

根拠条文を確認します。

第十一条の六 附則第八条の規定による老齢厚生年金(第四十三条第一項、附則第九条の二第一項から第三項まで又は附則第九条の三及び附則第九条の規定によりその額が計算されているものに限る。)の受給権者が被保険者である日が属する月について、その者が高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けることができるときは、附則第十一条及び第十一条の二の規定にかかわらず、その月の分の当該老齢厚生年金について、次の各号に掲げる場合に応じ、それぞれ当該老齢厚生年金につき附則第十一条又は第十一条の二の規定を適用した場合におけるこれらの規定による支給停止基準額と当該各号に定める額(その額に四分の十を乗じて得た額に当該受給権者に係る標準報酬月額を加えた額が支給限度額を超えるときは、支給限度額から当該標準報酬月額を減じて得た額に十分の四を乗じて得た額)に十二を乗じて得た額(第七項において「調整額」という。)との合計額(以下この項において「調整後の支給停止基準額」という。)に相当する部分の支給を停止する。ただし、調整後の支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部の支給を停止するものとする。
一 当該受給権者に係る標準報酬月額が、みなし賃金日額に三十を乗じて得た額の百分の六十四に相当する額未満であるとき 当該受給権者に係る標準報酬月額に百分の四を乗じて得た額
二 前号に該当しないとき 当該受給権者に係る標準報酬月額に、みなし賃金日額に三十を乗じて得た額に対する当該受給権者に係る標準報酬月額の割合が逓増する程度に応じ、百分の四から一定の割合で逓減するように厚生労働省令で定める率を乗じて得た額

厚生年金保険法附則

本肢は「高年齢雇用継続給付受給時の支給調整」に関する問題です。

「60歳台前半の老齢厚生年金」と「高年齢雇用継続基本給付」との調整では、在職老齢年金の支給停止に加えて、年金額の一部が支給停止されることになりますが、その程度は、上記根拠条文のとおり「標準報酬月額の100分の4を限度」となります。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和7年第問 B

厚生年金保険の適用事業所以外の事業所に使用される70歳以上の者で、高齢任意加入被保険者となっている者は、保険料の全額を負担する義務を負う。ただし、事業主の同意があるときは、被保険者と事業主の半額ずつの負担になる

解答の根拠

法附則第4条の5第1項 / 法第10条第2項 / 法第82条第1項

根拠条文を確認します。

第四条の五 適用事業所以外の事業所に使用される七十歳以上の者であつて、附則第四条の三第一項に規定する政令で定める給付の受給権を有しないものは、厚生労働大臣の認可を受けて、被保険者となることができる。この場合において、第十条第二項、第十一条、第十二条、第十三条第二項、第十四条、第十八条第一項ただし書、第二十七条、第二十九条、第三十条、第百二条第一項(第一号及び第二号に限る。)及び第百四条の規定を準用する。

厚生年金保険法附則

第十条 適用事業所以外の事業所に使用される七十歳未満の者は、厚生労働大臣の認可を受けて、厚生年金保険の被保険者となることができる。
 前項の認可を受けるには、その事業所の事業主の同意を得なければならない。

(保険料の負担及び納付義務)
第八十二条 被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料の半額を負担する。

厚生年金保険法

本肢は「高齢任意加入被保険者」に関する問題です。

高齢任意加入被保険者の保険料負担は、そもそも高齢任意加入被保険者になる時点で事業主の同意を得ていることから、現役の被保険者と同じく事業主:本人それぞれ半額ずつの負担となります。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和7年第問 C

2以上の船舶の船舶所有者が同一である場合には、当該2以上の船舶を1つの適用事業所とすることができるが、その際は、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。

解答の根拠

法第8条の3

根拠条文を確認します。

第八条の三 二以上の船舶の船舶所有者が同一である場合には、当該二以上の船舶は、一の適用事業所とする。この場合において、当該二以上の船舶は、第六条の適用事業所でないものとみなす。

厚生年金保険法

本肢は「適用事業所」に関する問題です。

問題文の状況では、上記根拠条文のとおり「法律上当然に1つの適用事業所とされる→厚生労働大臣の承認は不要」となります。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和7年第問 D

障害基礎年金の支給を受けている者に子の加算が行われているとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給停止されているときを除く。)に、当該子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金が併給されることとなった場合は、当該老齢厚生年金については、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給が停止される。

解答の根拠

法第44条第1項

根拠条文を確認します。

(加給年金額)
第四十四条 老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十以上であるものに限る。)の額は、受給権者がその権利を取得した当時(その権利を取得した当時、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十未満であつたときは、第四十三条第二項又は第三項の規定により当該月数が二百四十以上となるに至つた当時。第三項において同じ。)その者によつて生計を維持していたその者の六十五歳未満の配偶者又は子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子及び二十歳未満で第四十七条第二項に規定する障害等級(以下この条において単に「障害等級」という。)の一級若しくは二級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、第四十三条の規定にかかわらず、同条に定める額に加給年金額を加算した額とする。ただし、国民年金法第三十三条の二第一項の規定により加算が行われている子があるとき(当該子について加算する額に相当する部分の全額につき支給を停止されているときを除く。)は、その間、当該子について加算する額に相当する部分の支給を停止する。

厚生年金保険法

本肢は「加給年金額」に関する問題です。

障害基礎年金と老齢厚生年金は併給が可能ですが、そのまま併給してしまうと障害基礎年金の子の加算と、老齢厚生年金の子に係る加給年金が二重に加算されてしまうため、老齢厚生年金の子に係る加給年金額が支給停止されることとなります。

本肢は○となり、本問の正解となります。

厚生年金保険法 令和7年第問 E

国家公務員であった者が、令和7年7月21日に退職し、その翌日に厚生年金保険の被保険者資格を喪失した。その後、同年7月28日に民間企業に就職し、厚生年金保険の被保険者資格を取得した。この場合、同年7月は、第2号厚生年金被保険者であった月とみなされる。

解答の根拠

法第19条第1項・第4項

根拠条文を確認します。

第十九条 被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
4 前三項の規定は、被保険者の種別ごとに適用する。

厚生年金保険法

本肢は「被保険者期間」に関する問題です。

問題文のケースでは
・令和7年7月21日に国家公務員を退職
→ 令和7年6月までは第2号厚生年金被保険者
・令和7年7月28日に民間企業に就職
令和7年7月以降は第1号厚生年金被保険者
となります。

本肢は×です。

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