社会保険労務士試験【労働者災害補償保険法】<令和5年第1問>

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「心理的負荷による精神障害の認定基準について」(平成23年12月26日付け基発1226第1号)における「業務による心理的負荷の強度の判断」のうち、出来事が複数ある場合の全体評価に関する次の記述のうち誤っているものはどれか。

労働者災害補償保険法 令和5年第1問 A

複数の出来事のうち、いずれかの出来事が「強」の評価となる場合は、業務による心理的負荷を「強」と判断する。

解答の根拠

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

根拠となる基準を確認します。

心理的負荷による精神障害の認定基準
第3 認定要件に関する基本的な考え方
2 業務による心理的負荷の強度の判断
(3) 複数の出来事の評価
ア 前記(2)によりそれぞれの具体的出来事について総合評価を行い、いずれかの具体的出来事によって「強」の判断が可能な場合は、業務による心理的負荷を「強」と判断する。

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

本肢は、「心理的負荷による精神障害の認定基準」に関する問題です。

心理的負荷を与えるような出来事が複数生じた場合は、どのように評価をするのでしょうか。

今回は、複数の出来事のうちいずれかが「強」という場合ですが、その場合は全体として「強」と判断するとされています。

なお、出題時から基準の文言が下記のように修正されていますが、問題の正誤に影響はありません。

(出題時)いずれかの出来事が「強」の評価となる場合

(改定後)いずれかの具体的出来事によって「強」の判断が可能な場合

本肢は○です。

労働者災害補償保険法 令和5年第1問 B

複数の出来事が関連して生じている場合、「中」である出来事があり、それに関連する別の出来事(それ単独では「中」の評価)が生じた場合には、後発の出来事は先発の出来事の出来事後の状況とみなし、当該後発の出来事の内容、程度により「強」又は「中」として全体を総合的に評価する。

解答の根拠

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

根拠となる基準を確認します。

心理的負荷による精神障害の認定基準
第3 認定要件に関する基本的な考え方
2 業務による心理的負荷の強度の判断
(3) 複数の出来事の評価
イ いずれの出来事でも単独では「強」と評価できない場合には、それらの複数の出来事について、関連して生じているのか、関連なく生じているのかを判断した上で、次により心理的負荷の全体を総合的に判断する。
(ア) 出来事が関連して生じている場合には、その全体を一つの出来事として評価することとし、原則として最初の出来事を具体的出来事として別表1に当てはめ、関連して生じた各出来事は出来事後の状況とみなす方法により、その全体について総合的な評価を行う。具体的には、「中」である出来事があり、それに関連する別の出来事(それ単独では「中」の評価)が生じた場合には、後発の出来事は先発の出来事の出来事後の状況とみなし、当該後発の出来事の内容、程度により「強」又は「中」として全体を総合的に評価する。

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

本肢は、「心理的負荷による精神障害の認定基準」に関する問題です。

本肢も複数の出来事が生じているケースの話です。

今回は「中」の出来事+それに関連する別の「中」の出来事がある場合についてですが、
・中+中=中
・中+中=強
いずれかの評価を行う、とされています。

本肢は○です。

労働者災害補償保険法 令和5年第1問 C

単独の出来事の心理的負荷が「中」である複数の出来事が関連なく生じている場合、全体評価は「中」又は「強」となる。

解答の根拠

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

根拠となる基準を確認します。

心理的負荷による精神障害の認定基準
第3 認定要件に関する基本的な考え方
2 業務による心理的負荷の強度の判断
(3) 複数の出来事の評価
イ いずれの出来事でも単独では「強」と評価できない場合には、それらの複数の出来事について、関連して生じているのか、関連なく生じているのかを判断した上で、次により心理的負荷の全体を総合的に判断する。
(イ) ある出来事に関連せずに他の出来事が生じている場合であって、単独の出来事の評価が「中」と評価する出来事が複数生じているときには、それらの出来事が生じた時期の近接の程度、各出来事と発病との時間的な近接の程度、各出来事の継続期間、各出来事の内容、出来事の数等によって、総合的な評価が「強」となる場合もあり得ることを踏まえつつ、事案に応じて心理的負荷の全体を評価する。この場合、全体の総合的な評価は、「強」又は「中」となる。

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

本肢は、「心理的負荷による精神障害の認定基準」に関する問題です。

本肢も複数の出来事が生じているケースの話です。

今回は「中」の出来事+それに関連しない別の「中」の出来事がある場合についてですが、
・生じた時期の近接の程度
・出来事と発病の時間的な近接の程度
・各出来事の継続期間
・各出来事の内容や数
を総合的に考慮したうえで
・中+中=中
・中+中=強
いずれかの評価を行う、とされています。

なお、出題時から基準の文言が下記のように修正されていますが、問題の正誤に影響はありません。

(出題時)単独の出来事の心理的負荷が「中」である複数の出来事が関連なく生じている場合、全体評価は「中」又は「強」となる。

(改定後)ある出来事に関連せずに他の出来事が生じている場合であって、単独の出来事の評価が「中」と評価する出来事が複数生じているときには、それらの出来事が生じた時期の近接の程度、各出来事と発病との時間的な近接の程度、各出来事の継続期間、各出来事の内容、出来事の数等によって、総合的な評価が「強」となる場合もあり得ることを踏まえつつ、事案に応じて心理的負荷の全体を評価する。この場合、全体の総合的な評価は、「強」又は「中」となる。

本肢は○です。

労働者災害補償保険法 令和5年第1問 D

単独の出来事の心理的負荷が「中」である出来事一つと、「弱」である複数の出来事が関連なく生じている場合、原則として全体評価も「中」となる。

解答の根拠

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

根拠となる基準を確認します。

心理的負荷による精神障害の認定基準
第3 認定要件に関する基本的な考え方
2 業務による心理的負荷の強度の判断
(3) 複数の出来事の評価
イ いずれの出来事でも単独では「強」と評価できない場合には、それらの複数の出来事について、関連して生じているのか、関連なく生じているのかを判断した上で、次により心理的負荷の全体を総合的に判断する。
(イ)(中略)また、単独の出来事の心理的負荷が「中」である出来事が一つあるほかには「弱」の出来事しかない場合には原則として全体の総合的な評価も「中」であり、「弱」の出来事が複数生じている場合には原則として全体の総合的な評価も「弱」となる。

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

本肢は、「心理的負荷による精神障害の認定基準」に関する問題です。

本肢も複数の出来事が生じているケースの話です。

今回は「中」の出来事+「弱」の出来事がある場合は「中+弱=中」の評価を行う、とされています。

なお、出題時から基準の文言が下記のように修正されていますが、問題の正誤に影響はありません。

(出題時)単独の出来事の心理的負荷が「中」である出来事一つと、「弱」である複数の出来事が関連なく生じている場合、原則として全体評価も「中」となる。

(改定後)単独の出来事の心理的負荷が「中」である出来事一つと、「弱」である複数の出来事が関連なく生じている場合、原則として全体の総合的な評価も「中」となる。

本肢は○です。

労働者災害補償保険法 令和5年第1問 E

単独の出来事の心理的負荷が「弱」である複数の出来事が関連なく生じている場合、原則として全体評価は「中」又は「弱」となる。

解答の根拠

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

根拠となる基準を確認します。

心理的負荷による精神障害の認定基準
第3 認定要件に関する基本的な考え方
2 業務による心理的負荷の強度の判断
(3) 複数の出来事の評価
イ いずれの出来事でも単独では「強」と評価できない場合には、それらの複数の出来事について、関連して生じているのか、関連なく生じているのかを判断した上で、次により心理的負荷の全体を総合的に判断する。
(イ)(中略)また、単独の出来事の心理的負荷が「中」である出来事が一つあるほかには「弱」の出来事しかない場合には原則として全体の総合的な評価も「中」であり、「弱」の出来事が複数生じている場合には原則として全体の総合的な評価も「弱」となる。

心理的負荷による精神障害の認定基準(令和5年9月1日基発0901第2号)

本肢は「心理的負荷による精神障害の認定基準」に関する問題です。

本肢も複数の出来事が生じているケースの話です。

今回は「中」の出来事+「弱」の出来事が複数生じている場合は「中+弱+弱+弱=」の評価を行う、とされています。

なお、出題時から基準の文言が下記のように修正されていますが、問題の正誤に影響はありません。

(出題時)単独の出来事の心理的負荷が「弱」である複数の出来事が関連なく生じている場合、原則として全体評価は「中」又は「弱」となる。

(改定後)単独の出来事の心理的負荷が「中」である出来事一つと、「弱」である複数の出来事が関連なく生じている場合、原則として全体の総合的な評価も「中」となる。

本肢は×となり、本問の正解となります。

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