社会保険労務士試験【労働者災害補償保険法】<令和4年第3問>

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厚生労働省令で定める数以下の労働者を使用する事業の事業主で、労働保険徴収法第 33 条第 3 項の労働保険事務組合に同条第 1 項の労働保険事務の処理を委託するものである者(事業主が法人その他の団体であるときは、代表者)は労災保険に特別加入することができるが、労災保険法第 33 条第 1 号の厚生労働省令で定める数以下の労働者を使用する事業の事業主に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A:金融業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
B:不動産業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
C:小売業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
D:サービス業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
E:保険業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主

解答の根拠

法第33条第1項第1号 / 則第46条の16

根拠条文を確認します。

第三十三条 次の各号に掲げる者(第二号、第四号及び第五号に掲げる者にあつては、労働者である者を除く。)の業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害に関しては、この章に定めるところによる。
 厚生労働省令で定める数以下の労働者を使用する事業(厚生労働省令で定める事業を除く。第七号において「特定事業」という。)の事業主で徴収法第三十三条第三項の労働保険事務組合(以下「労働保険事務組合」という。)に同条第一項の労働保険事務の処理を委託するものである者(事業主が法人その他の団体であるときは、代表者)

労働者災害補償保険法

(特別加入者の範囲)
第四十六条の十六 法第三十三条第一号の厚生労働省令で定める数以下の労働者を使用する事業の事業主は、常時三百人(金融業若しくは保険業、不動産業又は小売業を主たる事業とする事業主については五十人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については百人)以下の労働者を使用する事業主とする。

労働者災害補償保険法施行規則

本肢は、「特別加入」に関する問題です。

今回は、通常の解説フォーマットとは異なり、全部の肢をセットにして検討したいと思います。

労災の特別加入にはいくつかのパターンがありますが、本問はその中の「中小企業主」に関して、選択肢の中から基準を満たしているものを選ぶ必要があります。

その基準と言うのが、上記施行規則になります。

整理すると以下の通りです。

●中小企業主の特別加入基準
①金融業・保険業・不動産業・小売業…常時50人以下
②卸売業・サービス業…常時100人以下
③その他の事業…常時300人以下

上記は必須でぜひ覚えておきましょう。

それでは、上記を各肢に当てはめていきます。

●A:金融業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
常時50人以下の誤り
●B:不動産業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
常時50人以下の誤り
●C:小売業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
常時50人以下の誤り
●D:サービス業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
正解
●E:保険業を主たる事業とする事業主については常時100人以下の労働者を使用する事業主
常時50人以下の誤り

したがって、正しいのは「D」となります。

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