社会保険労務士試験【厚生年金保険法】<令和7年第7問>

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厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

厚生年金保険法 令和7年第7問 A

地方公共団体の議会の議員が老齢厚生年金の受給権者であるときは、当該議員が厚生年金保険の被保険者ではないとしても、議員報酬の月額及び期末手当の額と老齢厚生年金の額に応じて、老齢厚生年金の一部又は全額が支給停止となる。

解答の根拠

法第46条第1項

根拠条文を確認します。

(支給停止)
第四十六条 老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)、国会議員若しくは地方公共団体の議会の議員(前月以前の月に属する日から引き続き当該国会議員又は地方公共団体の議会の議員である者に限る。)である日又は七十歳以上の使用される者(前月以前の月に属する日から引き続き当該適用事業所において第二十七条の厚生労働省令で定める要件に該当する者に限る。)である日が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の一年間の標準賞与額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額(国会議員又は地方公共団体の議会の議員については、その者の標準報酬月額に相当する額として政令で定める額とその月以前の一年間の標準賞与額及び標準賞与額に相当する額として政令で定める額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額とし、七十歳以上の使用される者(国会議員又は地方公共団体の議会の議員を除く。次項において同じ。)については、その者の標準報酬月額に相当する額とその月以前の一年間の標準賞与額及び標準賞与額に相当する額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額とする。以下「総報酬月額相当額」という。)及び老齢厚生年金の額(第四十四条第一項に規定する加給年金額及び第四十四条の三第四項に規定する加算額を除く。以下この項において同じ。)を十二で除して得た額(以下この項において「基本月額」という。)との合計額が支給停止調整額を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の二分の一に相当する額に十二を乗じて得た額(以下この項において「支給停止基準額」という。)に相当する部分の支給を停止する。ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(同条第四項に規定する加算額を除く。)の支給を停止するものとする。

厚生年金保険法

本肢は「支給停止」に関する問題です。

上記根拠条文のとおり、地方公共団体の議会の議員も在職老齢年金の適用対象者であるため、条件に該当すれば支給停止となります。

本肢は○です。

厚生年金保険法 令和7年第7問 B

特定適用事業所以外の適用事業所(国又は地方公共団体の適用事業所を除く。)は、労使合意により、任意特定適用事業所の申出をすることができる。この労使合意を行う上での同意の対象となる者には、厚生年金保険法第27条に規定する70歳以上の使用される者は含まれない。

解答の根拠

平24法附則第17条第5項

根拠条文を確認します。

第十七条
5 特定適用事業所(第二項本文の規定により第一項の規定が適用されない特定四分の三未満短時間労働者を使用する適用事業所を含む。)以外の適用事業所の事業主は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める同意を得て、実施機関に当該事業主の一又は二以上の適用事業所に使用される特定四分の三未満短時間労働者について同項の規定の適用を受けない旨の申出をすることができる。
一 当該事業主の一又は二以上の適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者、七十歳以上の使用される者及び特定四分の三未満短時間労働者(次号及び附則第四十六条第五項において「二分の一以上同意対象者」という。)の過半数で組織する労働組合があるとき 当該労働組合の同意
二 前号に規定する労働組合がないとき イ又はロに掲げる同意
イ 当該事業主の一又は二以上の適用事業所に使用される二分の一以上同意対象者の過半数を代表する者の同意
ロ 当該事業主の一又は二以上の適用事業所に使用される二分の一以上同意対象者の二分の一以上の同意

厚生年金保険法平24法附則

本肢は「任意特定適用事業所」に関する問題です。

問題文にある「労使合意を行う上での同意の対象となる者」には、上記根拠条文のとおり、70歳以上の使用される者が含まれます。

本肢は×となり、本問の正解となります。

厚生年金保険法 令和7年第7問 C

障害等級2級の障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の報酬比例部分の算定式により計算した額となる。ただし、年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300として計算する。また、生年月日に応じた給付乗率の引上げは行われない。

解答の根拠

法第50条第1項

根拠条文を確認します。

(障害厚生年金の額)
第五十条 障害厚生年金の額は、第四十三条第一項の規定の例により計算した額とする。この場合において、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が三百に満たないときは、これを三百とする。

厚生年金保険法

本肢は「障害厚生年金の額」に関する問題です。

上記根拠条文のとおり、「障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が三百に満たないときは、これを三百とする。」とされています。

本肢は○です。

厚生年金保険法 令和7年第7問 D

厚生年金保険の被保険者が70歳に到達した場合は、被保険者資格を喪失する。その後、同一の事業所で同一の労働条件で勤務を継続したとしても、被保険者ではないため、厚生年金保険料を納付する必要はない。ただし、在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象となることがある。

解答の根拠

法第14条第1項 / 法第46条第1項

根拠条文を確認します。

(資格喪失の時期)
第十四条 第九条又は第十条第一項の規定による被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日(その事実があつた日に更に前条に該当するに至つたとき、又は第五号に該当するに至つたときは、その日)に、被保険者の資格を喪失する。
五 七十歳に達したとき。

(支給停止)
第四十六条 老齢厚生年金の受給権者が被保険者(前月以前の月に属する日から引き続き当該被保険者の資格を有する者に限る。)である日(厚生労働省令で定める日を除く。)、国会議員若しくは地方公共団体の議会の議員(前月以前の月に属する日から引き続き当該国会議員又は地方公共団体の議会の議員である者に限る。)である日又は七十歳以上の使用される者(前月以前の月に属する日から引き続き当該適用事業所において第二十七条の厚生労働省令で定める要件に該当する者に限る。)である日が属する月において、その者の標準報酬月額とその月以前の一年間の標準賞与額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額(国会議員又は地方公共団体の議会の議員については、その者の標準報酬月額に相当する額として政令で定める額とその月以前の一年間の標準賞与額及70歳以上の使用される者び標準賞与額に相当する額として政令で定める額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額とし、七十歳以上の使用される者(国会議員又は地方公共団体の議会の議員を除く。次項において同じ。)については、その者の標準報酬月額に相当する額とその月以前の一年間の標準賞与額及び標準賞与額に相当する額の総額を十二で除して得た額とを合算して得た額とする。以下「総報酬月額相当額」という。)及び老齢厚生年金の額(第四十四条第一項に規定する加給年金額及び第四十四条の三第四項に規定する加算額を除く。以下この項において同じ。)を十二で除して得た額(以下この項において「基本月額」という。)との合計額が支給停止調整額を超えるときは、その月の分の当該老齢厚生年金について、総報酬月額相当額と基本月額との合計額から支給停止調整額を控除して得た額の二分の一に相当する額に十二を乗じて得た額(以下この項において「支給停止基準額」という。)に相当する部分の支給を停止する。ただし、支給停止基準額が老齢厚生年金の額以上であるときは、老齢厚生年金の全部(同条第四項に規定する加算額を除く。)の支給を停止するものとする。

厚生年金保険法

本肢は「70歳以上の使用される者」に関する問題です。

第14条にあるとおり、厚生年金保険の被保険者が70歳に到達した場合は、被保険者資格を喪失します。

一方、第46条にあるとおり、在職老齢年金の仕組みによる支給停止の対象となっています。

本肢は○です。

厚生年金保険法 令和7年第7問 E

厚生年金保険法第42条に規定する老齢厚生年金を繰上げ受給している者で65歳に達していない場合は、在職定時改定が適用されない。

解答の根拠

法第43条第2項 / 法附則第15条の2

根拠条文を確認します。

(年金額)
第四十三条
 受給権者が毎年九月一日(以下この項において「基準日」という。)において被保険者である場合(基準日に被保険者の資格を取得した場合を除く。)の老齢厚生年金の額は、基準日の属する月前の被保険者であつた期間をその計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。ただし、基準日が被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの間に到来し、かつ、当該被保険者の資格を喪失した日から再び被保険者の資格を取得した日までの期間が一月以内である場合は、基準日の属する月前の被保険者であつた期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、基準日の属する月の翌月から、年金の額を改定する。

厚生年金保険法

第十五条の二 第四十三条第二項及び第三項の規定の適用については、当分の間、同条第二項中「受給権者」とあるのは「受給権者(附則第七条の三第三項又は第十三条の四第三項の規定による老齢厚生年金の受給権者にあつては、六十五歳に達しているものに限る。)」と、同条第三項中「受給権者」とあるのは「受給権者(附則第七条の三第三項の規定による老齢厚生年金の受給権者にあつては六十五歳に達しているものに限るものとし、附則第十三条の四第三項の規定による老齢厚生年金の受給権者にあつては附則第八条の二各項の表の下欄に掲げる年齢に達しているものに限る。)」とする。

厚生年金保険法附則

本肢は「在職定時改定」に関する問題です。

在職定時改定の対象者となるのは、上記根拠条文のとおり、「65歳に達している者」に限られます。

したがって、老齢厚生年金を繰上げ受給している者でも、65歳に達していない者は、在職定時改定が適用されません。

本肢は○です。

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