社会保険労務士試験【厚生年金保険法】<令和7年第6問>

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厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

厚生年金保険法 令和7年第6問 A

被保険者期間が6月以上である日本国籍を有しない者(国民年金の被保険者でないものに限る。)であって、老齢厚生年金の受給資格期間を満たさない等の支給要件を満たした者は、脱退一時金の支給を請求することができる。ただし、その者が日本の永住資格を有するときは、この限りでない。

解答の根拠

法附則第29条第1項第1号

根拠条文を確認します。

(日本国籍を有しない者に対する脱退一時金の支給)
第二十九条 当分の間、被保険者期間が六月以上である日本国籍を有しない者(国民年金の被保険者でないものに限る。)であつて、第四十二条第二号に該当しないものその他これに準ずるものとして政令で定めるものは、脱退一時金の支給を請求することができる。ただし、その者が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 日本国内に住所を有するとき。
二 障害厚生年金その他政令で定める保険給付の受給権を有したことがあるとき。
三 最後に国民年金の被保険者の資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあつては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなつた日)から起算して二年を経過しているとき。

厚生年金保険法

本肢は「脱退一時金」に関する問題です。

脱退一時金の支給要件は上記根拠条文のとおりですが、問題文にあるただし書き「その者が日本の永住資格を有するときは、この限りでない。」というようなルールはありません。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和7年第6問 B

脱退一時金の支給を受けた者は、その後、再び脱退一時金の支給要件を満たすことがあったとしても、脱退一時金の支給を請求することはできない。

解答の根拠

法附則第29条

根拠条文は選択肢Aと同じです。

本肢は「脱退一時金」に関する問題です。

過去に脱退一時金を受給した場合でも、再入国して再度支給要件を満たせば、再度の出国時に脱退一時金を受給することができます。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和7年第6問 C

政府は、国民年金事業に関する財政の現況及び見通し又は厚生年金保険事業に関する財政の現況及び見通しの作成にあたり、その作成年のおおむね100年後に、国民年金法等の一部を改正する法律(平成16年法律第104号)附則第2条第1項の規定によって算出するいわゆるモデル年金の所得代替率が50%を下回ることが見込まれる場合、調整期間の終了について検討を行い、その結果に基づいて調整期間の終了その他の措置を講じなければならない。

解答の根拠

平16法附則2条2項

根拠条文を確認します。

(給付水準の下限)
第二条
2 政府は、第一条の規定による改正後の国民年金法第四条の三第一項の規定による国民年金事業に関する財政の現況及び見通し又は第七条の規定による改正後の厚生年金保険法第二条の四第一項の規定による厚生年金保険事業に関する財政の現況及び見通しの作成に当たり、次の財政の現況及び見通しが作成されるまでの間に前項に規定する比率が百分の五十を下回ることが見込まれる場合には、同項の規定の趣旨にのっとり、第一条の規定による改正後の国民年金法第十六条の二第一項又は第七条の規定による改正後の厚生年金保険法第三十四条第一項に規定する調整期間の終了について検討を行い、その結果に基づいて調整期間の終了その他の措置を講ずるものとする。

厚生年金保険法附則(平成一六年六月一一日法律第一〇四号)

本肢は「給付水準の下限」に関する問題です。

調整期間の終了について検討を行うタイミングは、
・問題文…その作成年のおおむね100年後に
・正しくは…次の財政の現況及び見通しが作成されるまでの間に
となります。

本肢は×です。

厚生年金保険法 令和7年第6問 D

初診日は、原則として初めて治療目的で医療機関を受診した日とし、健康診断を受けた日(以下本肢において「健診日」という。)は初診日として取り扱わないこととされている。ただし、初めて治療目的で医療機関を受診した日の医証(医療機関による初診日の証明)を得られない場合であって、医学的見地からただちに治療が必要と認められる健診結果である場合については、請求者から健診日を初診日とするよう申立てがあれば、健診日を初診日とし、健診日を証明する資料を求めた上で、初診日を認めることができるとされている。

解答の根拠

「障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて」の一部改正について(平成27年9月28日年管管発0928第6号)

根拠条文を確認します。

第3 その他の初診日の取扱いについて
3.健診日の取扱いについて
初診日は、原則として初めて治療目的で医療機関を受診した日とし、健康診断を受けた日(健診日)は初診日として取り扱わないこととする。ただし、初めて治療目的で医療機関を受診した日の医証が得られない場合であって、医学的見地からただちに治療が必要と認められる健診結果である場合については、請求者から健診日を初診日とするよう申立てがあれば、健診日を初診日とし、健診日を証明する資料(人間ドックの結果など)を求めた上で、初診日を認めることができることとする。

「障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて」の一部改正について(平成27年9月28日年管管発0928第6号)

本肢は「健診日の取扱い」に関する問題です。

初診日は、原則として初めて治療目的で医療機関を受診した日とされ、健康診断を受けた日(健診日)は初診日として取り扱わないこととされています。

ただし、
①初めて治療目的で医療機関を受診した日の医証が得られない場合であって
②医学的見地からただちに治療が必要と認められる健診結果である場合で
③請求者から健診日を初診日とするよう申立てがあれば
健診日を初診日とし、健診日を証明する資料(人間ドックの結果など)を求めた上で、初診日を認めることができるとされています。

本肢は○となり、本問の正解となります。

厚生年金保険法 令和7年第6問 E

障害等級2級の障害厚生年金を受給する夫が死亡し、子のいない妻が遺族厚生年金を受給する場合、夫死亡時の妻の年齢によっては、中高齢寡婦加算が行われることがある。ただし、当該死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間の月数が240未満である場合は、中高齢寡婦加算は行われない。

解答の根拠

法第62条第1項

根拠条文を確認します。

第六十二条 遺族厚生年金(第五十八条第一項第四号に該当することにより支給されるものであつて、その額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が二百四十未満であるものを除く。)の受給権者である妻であつてその権利を取得した当時四十歳以上六十五歳未満であつたもの又は四十歳に達した当時当該被保険者若しくは被保険者であつた者の子で国民年金法第三十七条の二第一項に規定する要件に該当するもの(当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡後に同法第三十九条第三項第二号から第八号までのいずれかに該当したことがあるものを除く。)と生計を同じくしていたものが六十五歳未満であるときは、第六十条第一項第一号の遺族厚生年金の額に同法第三十八条に規定する遺族基礎年金の額に四分の三を乗じて得た額(その額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)を加算する。

厚生年金保険法

本肢は「遺族厚生年金」に関する問題です。

次の要件を満たす子のない妻には、中高齢寡婦加算額が加算されることがあります。
長期要件の遺族厚生年金の権利を取得した当時、40歳以上65歳未満の妻
② 40歳に達した当時、遺族基礎年金の要件に該当する子と生計を同じくしていた65歳未満の妻

問題文にある「障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が、死亡したとき」という要件は、短期要件の遺族厚生年金の要件に該当します。

本肢は×です。

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